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2009/06/25 (Thu) わくらばのあと

葉っぱは腐っていった

彼女の服をつまみながら
簡単な会話をした
彼女の薬指には指輪がもうなかった

わくらばが朽ちて夏が深まり秋が来る

新しい指輪をねだる日が来て
並んで宝石店に行くのだろうか
ウインドウに映った姿は
あの日の友人そのものかも知れない

終わったことだと彼女は言った
顔じゃなくてお互いの服の色しか覚えていないような間柄だったのと

僕はとっさにつまんでいた服を払った
聞こえるはずのない衣擦れの音がした
ひっそりと落葉するように袖が垂れ下がった

秋になったら紅葉狩りに行きたいねと彼女が言った

条件反射でうなずいた
その振動で右手の布も緩やかに下降した

吊橋で彼女が落ちるような
真っ赤な 真っ赤な花柄のワンピース

友人も彼女も落下してくるくる回り
僕はきっとそれに見入ったころには落ちてゆく

わくらばが落ちて夏が深まり秋が来て
吊橋がきしきし揺れていく
真っ赤な 真っ赤な ワンピースが落ちてゆく

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